これといった病気がないにもかかわらず、愛猫の体調が悪くなったときは、毎日与えているフードに原因があるのかもしれません。
市販されているキャットフードにはさまざまな種類があり、使用されている原材料や添加物などがそれぞれ違います。
ここでは、国産と外国産のキャットフードのメリットやデメリット、商品を選ぶときの注意点などを解説していきます。
国産キャットフードのメリット
国産のキャットフードのメリットは、価格が安いことです。
例えば、国産のドライタイプのキャットフードの場合、1キログラム当たりの価格が200円前後の商品も少なくありません。
多頭飼いをしているオーナー向けのお得なキャットフードもあるため、商品の選び方次第では、何匹も猫を飼っている人でも経済的な負担が少なく済みます。
また、商品の種類が豊富なところも国産のキャットフードのメリットになるでしょう。
お店のペットフードのコーナーには、国内のメーカーが製造したさまざまなキャットフードが並んでいますよね。
「かつお味」や「まぐろ味」といった猫が好きそうなテイストの商品があると、つい買ってしまう飼い主も多いのではないでしょうか。
お魚大好きだミャー
国産のキャットフードは、パッケージや商品のコンセプトもバリエーションに富んでいます。
ユニークなネーミングが付いた商品や高級感がある商品がそろっているため、飼い主が楽しみながら商品を選べるのも国産のキャットフードの魅力です。
鮮度が落ちにくい小分けパックのドライフードや、使いやすいパウチ容器のウェットフードが充実している点もメリットになるでしょう。
国産キャットフードのデメリット
国内メーカーのキャットフードの1つのデメリットになるのが、猫の健康に悪影響を与える商品が紛れている可能性があることです。
国産のキャットフードには、猫の食いつきをよくすることにポイントを置いている商品もあります。
このような商品の場合、香料などの添加物を加えて仕上げているケースが少なくありません。
また、おいしそうに見せるために着色料で色を付けているフードも見られます。添加物を気にする飼い主は、安心して利用できるキャットフードを選ぶのに少し苦労するかもしれませんね。
尿路結石が気になるミー
国産のキャットフードには、トウモロコシやコーングルテンミールなどの穀類の割合が多い商品も見られます。
こういったキャットフードは、猫によってはアレルギー症状を引き起こすことがあるのが難点です。
成分の配合が偏っていると、食事の栄養バランスを保つのが難しい場合もあります。
また、極端に値段が安いフードなどは、原材料の品質にも少し不安が生じてくるかもしれません。
国産のキャットフードを購入するときは、どんな成分が含まれているかや原材料名などをよく確認しておく必要があるでしょう。
外国産キャットフードのメリット
外国産のキャットフードのメリットは、安全性を重視して製造されている商品が多いことです。
実際、アメリカにはAAFCO(米国飼料検査官協会)などの専門機関があります。
AAFCOでは、ペットフードの安全性に関するガイドラインを発表しており、基準をクリアした商品はその旨がパッケージなどに表示されます。
イギリスやオーストラリアも、安全性にこだわったペットフードが多いのが特徴です。また、栄養バランスに優れたフードが豊富なのも、外国産のキャットフードのメリットです。
もう年だから安全なのがいいニャア
パッケージに記載されている原材料名などを見るとわかるように、外国産のキャットフードにはチキンなどのタンパク質を60パーセント以上配合している商品があります。
消化吸収の効率やアレルギーのリスクを考えて開発されているフードが多く、猫の体調管理がしやすくなることも外国産のキャットフードのメリットに挙げられます。
アレルギーがある猫の場合、小麦などが含まれているフードを与えると、おなかの調子が悪くなったり、皮膚トラブルが生じたりするのが厄介なところ。
外国産のキャットフードによく見られるグルテンフリーの商品なら、このようなトラブルも少なくなるでしょう。
外国産キャットフードのデメリット
外国産のキャットフードのデメリットは、価格が高いことです。
外国の有名メーカーのキャットフードの場合、1キログラム当たりの価格が1,000円を超えることもあります。
国産のキャットフードに比べてはるかにコストがかかるため、継続して与え続けるのが難しい場合もあるでしょう。
また、外国産のキャットフードは、地域によっては近くのお店では手に入らないケースもあります。
通販サイトなどを余り利用しない人は、入手しにくいことがあるのも外国産のキャットフードのデメリットです。
うちの飼い主は通販中毒だからその辺は安心だミー
国産のキャットフードと違って、外国産のキャットフードはテイストや見た目もナチュラルさを意識して開発されているケースが多いです。
人工的な香料などは余り使用されていないため、猫によっては食いつきがよくない場合もあるでしょう。
実際、国産のキャットフードから外国産のキャットフードに切り替えたときなどは、猫がフードを食べてくれないことも考えられます。
外国産のキャットフードはテイストのバリエーションも国産の商品より少ないことが多く、愛猫の好みに合った商品を探すのが少し難しいかもしれません。
今までと全然臭い違ったから最初は美味しそうに見えなかったんだミャー
国産も外国産共通!キャットフードの選び方!
①添加物について
キャットフードを選ぶときには、どのような添加物が使用されているかが1つのチェックポイントになってきます。
含まれる添加物の種類が多い商品は、少し慎重に購入をしたほうがよいかもしれませんね。
国産のキャットフードに多い添加物としては、赤色2号や黄色4号などの着色料が挙げられます。このような着色料は、フードの見た目をよくする効果があります。
品質を維持するph調整剤も、キャットフードによく配合される添加物です。この成分は、「ph調整剤」とだけ記載されている場合が多く、具体的な成分名がわからないケースも多いです。
また、保存料としてよく用いられているのがソルビン酸Kなどです。保存料は、細菌やカビの発生を防ぐために配合されます。
酸化防止剤も、キャットフードにはよく使われます。酸化防止剤は、その名の通り成分の酸化を防ぐための成分。
ローズマリー抽出物やミックストコフェロールなどが、市販のキャットフードに用いられています。
このような添加物の安全性をチェックする場合、確認しておきたいのが合成の成分かどうかです。
例えば、ローズマリー抽出物やクエン酸などの天然素材由来の成分は、比較的安全性が高いと考えられています。
②原材料の安全性と賞味期限について
使用されている原材料も、キャットフードを選ぶ際に確認しておきたいポイントです。
チキンなどの肉類が含まれるキャットフードの場合、原材料の質は商品によってさまざまです。
とくに注意をしたいのが、「家禽ミール」などの漠然とした原材料名が成分表に記載されている場合です。
ミールは、肉や魚などの素材を細かく粉砕して乾燥させた成分のこと。
家禽は、食用や愛玩用に飼育されている鶏、七面鳥などの鳥です。同じ「家禽ミール」と記載されていても、その品質は製造方法によって変わります。
例えば、アメリカのAAFCOでは、「鳥類の清潔な肉と皮から油脂分を搾り取って乾燥させたもの」を「家禽ミール」の条件にしています。
このようなAAFCOの基準を満たしているキャットフードなら、汚染された肉類が使われている心配は少ないでしょう。
ぶっちゃけ美味しければいいんだけど中身がわからないのはちょっと怖いニャア
また、賞味期限もチェックポイントの1つです。
ドライタイプのキャットフードの賞味期限は、製造されてから1年前後と言われています。
ウェットフードの賞味期限は、だいたい2年から3年前後。賞味期限が長すぎるキャットフードは、保存料などが多く添加されている可能性があるため、少し注意が必要です。
賞味期限が長すぎるドライフードは保存料使いまくってる可能性もあるってことかミャー
③栄養バランスについて
キャットフードは、配合されている成分のバランスもしっかりと確認しておきたいところです。
猫の健康維持に必要になるのが、タンパク質や脂質などの栄養素。各成分がどのような割合で配合されているかは、キャットフードを選ぶときに重要になってきます。
肉食動物である猫にとって、タンパク質は欠かせない成分。健康で活動量が多い猫や体力をつけたい猫の場合は、チキンやサーモンなどのタンパク質の割合が多いキャットフードを選ぶとよいかもしれませんね。
このような猫は、穀類の割合が多いキャットフードを与えると、タンパク質が不足して体調不良に陥りかねません。
ただ、タンパク質が多く含まれるキャットフードは、腎臓や肝臓にトラブルがある猫には余り向きません。
内臓にトラブルを抱えている場合は、体調に合った療法食のフードを選ぶのが1つの方法になるでしょう。
いっとき療法食食べてたミー
こういった栄養素が一定の割合で含まれるキャットフードを選べば、高齢の猫でも食事で健康管理ができる可能性があります。
豆知識~ペットフード安全法について
日本でペットフードの安全性への意識が高まってきたのは、2009年にペットフード安全法(愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律)が施行されてからです。
ペットフード安全法は、ペットの健康の保護やペットの愛護を目的とした法律。
この法律が施行されたことで、国が定めた成分の規格や製造方法に合わない犬猫のペットフードの製造、輸入、販売が禁止されました。
法律の施行後は、販売する犬猫用のペットフードに名称や原材料名、賞味期限などの表示が義務付けられます。
また、製造業者等の名称や住所、原産国名などを表示することも新たに規定されました。
このほかにも、ペットフードの輸入業者や製造業者の届出が義務付けられるなど、さまざまなルールが設けられています。
日本の場合、ペット安全法が施行されるまでは、ペットフードに関するルールが明確になっていませんでした。そのため、欧米に比べてペットフードへの意識が低かったと言えます。
ペット安全法が成立するきっかけになったのが、有害物質が含まれるペットフードが国内に輸入されたトラブルです。
トラブルが発覚後、有識者による「ペットフードの安全確保に関する研究会」が設けられ、法律の制定へ向けて活動がスタートしました。
猫によって好みがあります!相性のよいキャットフードを選ぼう
ここで紹介したように、国産、外国産のキャットフードにはそれぞれメリットやデメリットがあります。
キャットフードを選ぶときには、紹介されている成分表や商品の評判などが参考になりますが、愛猫の体に合っているかどうかは実際に与えてみないとわかりません。
とはいえ、一週間くらいじゃわからないんだよニャア。2週間くらいして慣れることが多かったニャー
新しいフードを与えるときは、体調や食欲を見ながら相性をチェックしてみましょう。
結局のところオススメはどっち?料金別におすすめをご紹介
身も蓋もない結論ですが、国産と外国産
どちらでもいいと思います
見ていただいたように、国産には国産の、外国産には外国産の、メリットデメリットがあります。
どちらを大きいと感じるかって人それぞれだと思うんですね。また「国産のほうがいいんじゃないの?安心なんじゃないの?」という思いは割と根深いです。
管理人もそうでしたね。キャットフード選びで最初に見るのって「原産国」だったりしました。
日本猫には国産の餌がいいっていう思い込みがあったんだニャー
そこで、料金帯別に国産と外国産、それぞれのオススメをご紹介していきたいと思います。
当サイトで調査した46種類のキャットフードの料金帯は、
0.2円~6円/g
平成30年 全国犬猫飼育実態調査によると、市販の猫主食用キャットフード1ヶ月の平均支出は、
3,142円(2.5円/gくらい)
この2つの指標から、ざっくりとキャットフードを
- 安い
- 平均価格
- 高級
の3つに分け、それぞれの料金帯の国産・外国産のオススメをご紹介していこうと思います。
割と安価なキャットフードの国産・外国産のオススメ
0.2円~0.6円/gくらいのキャットフードをチョイスしました。
この価格帯の特徴は、
国産が強い
国産のキャットフードは、多くがこの価格帯に集中しています。
安い国産キャットフードのオススメ
先ほどもお話しましたが、国産キャットフードの多くがこの価格帯です。共通しているのは、
- 原材料は穀物メイン
- 肉類はミールメイン
- 添加物いっぱい
そのため、純粋に値段と猫の好みで選んで良いと思います。
その中でもオススメなのは、
- 値段が最安クラス(0.2円/g)のキャネットチップ
- 多頭飼いにオススメ!味の種類が豊富なねこ元気
- この価格帯で無着色!歯垢ケアもできる愛情物語
安い外国産キャットフードのオススメ
この価格帯って外国産少ないんですね。その中でもコスパ最強クラス、誰もが知っているキャットフードがピュリナです。
- 原産国はアメリカですがネスレが扱っている安心感
- この価格帯で香料・着色料無添加
- 取扱種類・味の豊富さ、去勢後の体重ケア・シニア用など用途に合わせて選べる
- ちょっと値段を上乗せすればグレインフリーも
- 定期便なら20%OFF
市販されているため、見かけることも多いのではないでしょうか。
ですが、ここではあえて通販の定期便をオススメします。理由は、
- 重いキャットフードを家まで運ぶ必要がない
- 定期買いなら買い忘れがない
- ウェットフードならモンプチも扱っているため、まとめ買いできる
通販というと送料が気になるところですが、ネスレなら4,000円以上で送料無料とハードル低いです。
加えて、ネスレ商品ならなんでも良いため、ちょっと4,000円に届かないな、なんてときはコーヒーやキットカットなんかをまとめ買いすることも可能です。
なんといっても20%OFFは強力。そしてこのコスパの高さ。
この価格帯で外国産キャットフードなら、文句なくピュリナワンですね。
平均価格キャットフードの国産・外国産のオススメ
~3円/gまでのキャットフードを平均価格とします。
この価格帯は外国産が強いですね。グレインフリー・無添加の、いわゆるプレミアムキャットフードが多くなります。
平均価格の国産キャットフードのオススメ
この価格帯は国産少ないのですが、その中でもオススメなのは、吉岡油糧キャットフードです。
- 国産無添加
- 粒の大きさを選べる
- 肉の種類を選べる
手作りならではの細やかな配慮がうれしいですね。
肉は牛・鳥・馬・豚・魚から選ぶことができます。
平均価格の外国産キャットフードのオススメ
この価格帯の外国産キャットフードは激戦区です。
いずれも、グレインフリーもしくは小麦グルテンフリーかつ無添加ですので、愛猫の好みに合わせれば良いのではないでしょうか。
まずは、よくも悪くも有名なレティシアン系。イギリス産ですね。
ネットでは悪評が散見されましたが、我が家の猫3匹で食べ比べしてみたところ、特に問題ありませんでした。
成分面から見ても優秀ですし、悪評が出るくらい有名なんだな、という感じです。
しろはモグニャンが気に入ったみたいですので、今もあげています。魚メインのキャットフードですので、好きな子はホント好きみたいですね。
これが一番気に入ったミャー
上記以外で気になるところは、ドイツ発小麦グルテンフリーのHAPPY DOG・HAPPY CAT。
特徴は、遺伝子組み換え食品を使用していないこと。
他も使っていないキャットフード多いと思いますが、明言してくれていると安心につながりますよね。
高級キャットフードの国産・外国産のオススメ
最後に、3円/g~の高級キャットフードをご紹介です。
ここまでくると、さすがに半端なキャットフードはありません。本当に猫の好みの問題になるかと思います。
高級国産キャットフードのオススメ
国産キャットフードのオススメは、レガリエです。
理由は、うちのじょーが大好物だからです(笑)。
はぐはぐ
ここで一つ注意点なのですが、
無添加キャットフードは最初は食いつきが悪いことが多い
ひょっとしたら、ウチがもともと香料たっぷりのキャットフードをあげてたからなのかもですが。それに慣れてしまっていたからなのか、無添加のキャットフードって、最初はどれも食いつき良くなかったんですよね。
どのキャットフードにも書いてある注意事項だと思いますが、最初は今まで食べていた餌に1割ほど混ぜて。そこから徐々に割合を増やしていく。
それでも、レガリエだけキレイに残したりしてたんですね。そのうち、うっかり口に入っちゃったのか、レガリエ中毒に。
今度は逆に今までの餌だけ残すようになりました。
でも、それ考えると国産キャットフードの香料って半端ないですね。ここまで猫を夢中にさせる香りを作り出せるって、凄い技術だなあ、なんて感心したりしてました。ともあれ、今ではレガリエ中毒のじょーさん。
やっぱり猫が幸せそうに食事してる姿を見ると癒されますね。
食いつきが不安な方に向けて、初回500円でお試しできるのもうれしいですね。
高級外国産キャットフードのオススメ
外国産フードは平均価格同様に激戦区ですね。
そんな中、個人的にオススメなのはORIJENです。アメリカ発のキャットフードですね。
このキャットフードの特徴は、
- 肉比率がとにかく高い、85~90%
- 食べなかった場合の全額返金保証アリ
- フィッシュキャット(魚)の評判が異常に高い
全額返金保証は驚きですね。品質に問題とかではなく、食べなかったら保証ってすごい自信です。
あとは、6フィッシュキャット。とにかく評判が高いです。気になります。
しろがモグニャンに飽きちゃったら変更しようと検討中です。
まとめ
価格別に国産・外国産のオススメをご紹介してきました。
料金は大事ですよね。家計状況によって、選べるキャットフードは変わります。
ですが、良くも悪くもキャットフードって値段に幅があるんですよね。国産・外国産問わず。
ですので、愛猫にとって最良だと思われるキャットフードを選んであげてください。
国産か?外国産か?選ぶ側にとっては大切な選択だったりしますが、最終的に選ぶのは
猫だったりします
同じ値段の国産と外国産のキャットフードがあるとして、どっちを好きか?ってやっぱり猫が選ぶんですよね。
どちらもメリット・デメリットありますし、健康への影響も考えていきたいところですが、最終的に愛猫が美味しそうに食べてくれるキャットフードを選びたいですね。