飼い猫の健康維持を考えると、グレインフリーのキャットフードを選びたいですよね。しかし、国産のキャットフードは、グレインフリーのものが少ないです。
国産のキャットフードにグレインフリーが少ない理由や、安全性の高いキャットフード選びのポイントを解説します。猫の健康維持に役立ち、おいしそうに食べてくれるフードを選びたい飼い主さんは、ぜひ参考にしてみてくださいね。
国産のグレインフリーキャットフードが少ない理由、なぜ高価になるのか
国産のキャットフードにグレインフリーが少ない理由は、海外よりも日本の法律がゆるいことにあります。
日本では、「愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律」が2009年に定められましたが、その内容はペット先進国と呼ばれるヨーロッパなどに比べると不安な部分が多いです。
日本では、危険な酸化防止剤や人工的な香料、着色料などは、すべてが完全に禁止されているわけではありません。
原料の原産国やどの部分のお肉が使用されているのかも記載されていないこともあります。
人間が食べられないようなお肉や、毛などのお肉以外の部分が含まれることもないとはいえません。
また、国産のキャットフードのなかには、価格を抑えるために穀物でかさ増しをしているものもあります。
穀物は安く仕入れられるため、お肉を使うよりも安くフードを製造することができます。
しかし、猫によっては、穀物によってアレルギーを引き起こしやすくなることもあります。
また、加熱が不十分であったり、量が多すぎたりすると消化不良を起こすこともあります。
それでは、なぜ穀物を使用するのでしょうか。その答えは、法律で禁止されていないからです。
すべての国産キャットフードが悪いわけではありませんが、あまりにも安価な国産のキャットフードが販売されていることには、理由があると知っておくことが大切です。
国産はグレインフリーよりも小麦グルテンフリー・穀物使用のキャットフードのほうが多い理由
グレインフリーとは、トウモロコシや小麦、米、玄米、キビや大豆などの穀物を一切使っていないという意味です。
グレインフリーの国産キャットフードは、外国産に比べると少ないです。
国産キャットフードでは、グレインフリーよりも小麦グルテンフリーのほうが多くあります。
小麦グルテンフリーとは、小麦、大麦、ライ麦などのグルテンを含む穀物が不使用のフードです。
その他の穀物は使用されています。
猫は本来、完全肉食の動物。
ただ、誤解しないでいただきたいのは、肉食だからといって野菜や穀物を食べられないわけではないんです。
野菜や穀物からだけでは、すべての必要な栄養素を摂ることができないんですね。
そのため、肉を摂取する必要があります。肉食動物というのはそういう意味なんですね。
きちんと加熱処理した穀物で適切な量であれば問題はなく、穀物だからすべてがいけないということではありません。
穀物や野菜には繊維やビタミン、ミネラルなどの豊富な栄養素が含まれています。
摂りすぎには注意が必要な炭水化物ですが、穀物には適度な量が含まれているため栄養バランスを整えやすいといわれています。
また、グルテンフリーのキャットフードは、お肉がメインのフードよりも価格を抑えることができます。
穀物全般に対してアレルギーがある場合は、小麦などを含むすべての穀物が不使用のグレインフリーを選びましょう。
グレインフリーを選ぶと小麦などに含まれるグルテンも避けることができます。
グルテンを含む小麦などを除いた穀物にアレルギーがないのであれば、グルテンのみ不使用のフードでも問題ありません。
グルテンは猫にとって消化しにくくアレルギーを引き起こしやすいといわれているため、グレインフリーでなければグルテンフリーのフードを選びましょう。
グレインフリーだけにこだわらず、小麦グルテンフリーも検討することによって国産から選びやすくなります。
国産キャットフードのメリットとデメリット
国産キャットフードのメリット
国産キャットフードのメリットは、価格が安いものが多いことです。
外国産のプレミアムフードには良質な動物性タンパク質を多く含むため、価格が高くなってしまうものもあります。
外国産のキャットフードは、輸送されるときに熱帯地域がルートに含まれているとフードの酸化が進むことも考えられます。
鮮度をなるべく保ったまま運べるように専用コンテナを使用しているメーカーもあり、フードの価格に影響する輸送費もかかります。
国産のキャットフードなら、長期間の輸送は必要ありません。
また、国産は外国産のフードよりも味のバリエーションがあるものが多く、猫が飽きずに食べられます。おいしそうな見た目をしているフードもあります。
国産キャットフードのデメリット
デメリットは、原材料が詳しく記載されていないフードがあることです。
フードのメインとなる動物性タンパク質の量に対し、穀物の量が多く配合されているものもあるため注意しなければなりません。
また、規制がゆるいため、不安な酸化防止剤や着色料、香料などが使われていることもあります。
おいしそうな見た目などは猫にはわからないことであり、着色料を使用する意味はありません。
使われているお肉がどのような部位のものなのかわかりづらいという問題もありますが、原材料の記載に厳しい法律がないため確認が難しいです。
穀物の中にも、粗悪な材料や加工法をしているものもあれば、消化吸収しやすいようきちんと加工処理されているものまで。
本当にメーカーによって異なります。
あまりにも価格が安いキャットフードは、メーカーへ原材料の問い合わせをしたり、ネット検索をしてみたりなどの確認をおすすめします。
安全なキャットフードを選ぶなら添加物・原材料・栄養バランスも考えて
キャットフードを選ぶポイントは、グルテンフリーだけではありません。
消化されにくく、アレルギーを引き起こしやすい人工的な添加物が含まれていないフードを選びましょう。
着色料や香料、酸化防止剤などを確認することが大切です。酸化防止剤が使われていないから良いというわけではありません。
酸化防止剤が配合されていないフードは劣化が早いです。
酸化防止剤が使用されていても、どのような酸化防止剤が使われているのかを確認してみましょう。
天然由来のビタミンEなどは、キャットフードに含まれていても安全性が高いです。
原材料の記載もよく確認しましょう。「チキン」や「ビーフ」など、はっきりと記載されているものがおすすめです。
「〇〇ミール」や、「〇〇エキス」、「肉骨粉」や「家禽類」などの記載がある場合は、人間の食用に使用されていない部位が含まれている可能性もあります。
価格が安すぎるフードのなかには、肉副産物が含まれていることもあるため注意しましょう。
肉副産物とは、人間用の食肉を取ったあとに残る部分です。なにが入っているのか明確に記載されていないため、避けることをおすすめします。
また、「動物性油脂」と記載されているフードよりも、「鶏脂」など、使用されている油脂がわかるものを選びましょう。
栄養バランスにも注意しましょう。
猫には、高タンパクでお肉メインのフードがおすすめです。
良質なタンパク質が使用されているフードが良いですね。
適量の食物繊維やミネラル、炭水化物なども大切であり、健康を維持するには栄養バランスの良いフードでなければなりません。
国産なら総合栄養食表示のキャットフードを選ぼう
栄養バランスの良いフードを選ぶためには、「総合栄養食」という表示のあるものがおすすめです。
総合栄養食とは、水を一緒に与えることによって必要な栄養をバランスよく摂取できるフードです。
フードには、「一般食」や、「おやつ」という表示のフードもあります。
一般食や、おやつばかりを与えていると、猫に必要な栄養が不足するため注意しましょう。
毎日の食事には、総合栄養食を選ぶことが基本です。総合栄養食を選ぶときには、対象になっている成長段階を確認します。
全成長段階用もありますが、子猫用や成猫用、妊娠・授乳期用に分かれているものもあります。
総合栄養食は、アメリカのAAFCO(米国飼料検査官協会)の栄養素基準を参考に作られています。
AAFCOとは、ペットフードに必要な栄養成分の基準を公表している機関です。
多くの国で、この基準を参考にフードが作られています。
フードを選ぶ際はAAFCOを参考に作られた総合栄養食であることはもちろん、原材料の品質にも注意が必要です。
AAFCOは、栄養成分についての指標にすぎません。使用されている原材料や添加物も確認して選ぶようにしましょう。
キャットフードをコスパで選ぶなら外国産も視野に
原材料や添加物などにこだわると、国産のキャットフードだけでは選択肢が少ないでしょう。
穀物を一切使用していないグレインフリーを選びたい場合も、外国産を選択肢に含めたほうが多くのフードから選ぶことができます。
国産のほうが安心できると思う方もいますが、ペットフードに厳しい法律のある外国産もおすすめです。
国産という表示のあるフードでも、含まれている原材料の産地や製造が日本国内であるとは限りません。
最終的な加工が行われた国が、原産国として表示されます。また、おいしそうな見た目や香りがしていても、添加物が使用されていることもあります。
ペット先進国の外国産キャットフードは、原材料にこだわって作られています。
価格が高いと感じることもありますが、安全性の高い原材料を使用し、健康とおいしさにこだわって作られているため安心です。
人間が食べられる品質と同等の食材が使われているものもあります。
また、専用の農家さんや牧場から仕入れた新鮮な食材だけを使用しているフードもあり、こだわりが感じられるメーカーも多いです。
飼い猫がよろこんでくれるおいしさと安全性の高さから見ると、外国産キャットフードのなかにはコスパが高いものも多くあります。
キャットフードは原産国だけでなく原材料や添加物などを確認しよう
国産のキャットフードは、総合栄養食を選びましょう。
国産は、グレインフリーよりもグルテンフリーのほうが多いです。
グレインフリーを選びたい場合は、外国産キャットフードも検討してみましょう。
また、フードの原材料も確認することが大切です。
明確な原材料が記載されているか、人工的な添加物が使用されていないかなどに注意しましょう。
猫の健康維持に役立ち、おいしさによろこんでくれるフードを選びたいですね。
グレインフリードライフードのオススメはコチラ
では、最後にグレインフリーのドライフードのおすすめをご紹介。
注意点としては、やはり値段が高いこと。ちょっと手が出ないかも…と思われた場合は、以下の記事も参考にしてみてください。
価格帯別におすすめをご紹介しています。
これといった病気がないにもかかわらず、愛猫の体調が悪くなったときは、毎日与えているフードに原因があるのかもしれ …
国産のグレインフリードライフードのおすすめ!
国産ドライフードのおすすめはレガリエです。
- 国産無添加
- 定期コースなら2.8円/gとコスパが高い
- 乳酸菌・オリゴ糖も配合
- 750gx2袋と小分けにされているため、鮮度が落ちづらく管理がしやすい
- 原産地が全て開示されている安心感
原産地が全て開示されていますが、すべて国産の原材料というわけではありません。ただ、外国産の原材料の多くは穀物であり、どこの国かも表示されています。
気になる原材料があるようでしたら、どの国のものなのか、パッと把握できるのが良いですね。
当然ですが、ヒューマングレード。つまり、人間が食べてもOKなドライフードに仕上がっています。注意点としては、全ライフステージ対応のため、シニア猫にはリン比率がやや高めであること。
中高齢の愛猫の腎臓の健康が気になるようでしたら、別のキャットフードも視野に入れると良いかもしれません。