かわいがっていた愛猫もいつかは年を取り高齢猫になります。若いころはやんちゃばかりして飼い主を困らせていたのに近頃は一日中寝てばかりでエサも少ししか食べない。
そんな姿を見ると少し寂しい気持ちになるかもしれません。
少しでも元気を取り戻してほしいのならば高齢猫に起きる体の変化やその原因と対策を知っておく必要があります。
シニア猫に起こりがちな6つの変化
年を取るにつれて起こりがちな変化は以下の6つです。
- 餌を食べなくなる
- 歩き方が変化する
- 行動が変化する
- 口臭が気になってくる
- 毛並みが悪くなってくる
- 介護が必要になる
それぞれについて原因と対策を見ていきましょう。
1.餌を食べなくなる
餌を食べなくなった場合、以下の2ケースが考えられます。
【ケース1】運動量が少ないケース
猫も人間と同じで高齢になってくると運動量が減ってきます。特に猫の場合は生活パターンが家の中という限られた空間になるので必要最低限の動きしかしなくなります。
そうすると必要とするエサの量も少なくなりだんだんと食が細くなってくるのです。
対策としては猫の運動量を増やしてあげることが挙げられます。
エサを与える時も一度にやるのではなく小分けにして部屋のあちこちに配置してあげると運動不足の解消に役立ちます。
【ケース2】消化器官の衰えや病気が原因
別の原因としては消化器官の衰えや病気が考えられます。その場合は動物病院で診察してもらったり、エサをシニアフードに切り替えるなどの対応が必要になります。
特にエサはつい好きなものばかりを与えがちですが栄養のバランスが偏ると肥満の原因になったり、別の病気を引き起こす要因にもなったりするので特に高齢猫の場合には注意が必要です。
シニアフードには低カロリーのものや痩せた猫用の高カロリーのものなど種類が様々あります。
選ぶ際には自分が飼っている猫の状態にあった物を与えるようにしましょう。
食が細くなり痩せてしまっている場合は、以下の記事も参考にしてみてくださいね。
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2.歩き方が変化する
高齢猫になると歩き方が以前と変わってくることがあります。動作が緩慢になったり、よろよろとして足取りがしっかりしていないこともあります。
原因の多くは年齢による筋力の低下です。対策としてはなるべく運動をさせることが重要ですがあまりにも高齢になった猫の場合ですとやりすぎも逆効果になります。
体力が衰え切った猫に無理な運動をさせ続けるとケガやストレスによる病気になってしまう可能性も考えられるので注意が必要です。
高齢や病気によって視力が低下した場合にも歩き方に変化が出ます。
猫は多少視力が低下しても聴覚や嗅覚が人間よりも優れているので行動に大きな変化が出づらく、飼い主が気づかないことが多いです。
見逃さないためには猫の行動の変化や発するサインなどを感じ取るようにしましょう。白内障や緑内障などの病気の場合には薬や手術で症状を改善できる可能性があります。
また、猫のための環境づくりも大切です。視力が低下した猫のために動線を確保してあげたり、安心してくつろげる場所を作ってあげることが必要です。
足腰についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてみてください。
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3.行動が変化する
もし、高齢猫がそれまでとは違い夜中に大声で鳴き出したり、トイレの失敗が増えたりしてきた場合には認知症の可能性があります。
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原因は人間と同じく高齢によるものが多いです。野生の猫と比べて寿命の高い室内飼い猫ならではの症状といえるでしょう。年齢によるものなので完全な対策は残念ながらありません。
しかし、認知症による問題行動を軽減するための対策なら可能性はあります。
夜鳴きの対策法としては猫が落ち着く方法を探してあげる必要があります。体に触ってあげたり、部屋を暗くしたり、など猫がリラックスできる対処法をいくつか試してみると良いでしょう。
トイレの失敗が増えてきた場合には膀胱や腎臓の病気の可能性もあります。高齢の猫は腎臓の病気によって最期を迎えることが多く、トイレの失敗が増えてきた際には特に気にする必要があります。
対策としては動物病院で尿検査や血液検査で診断してもらうことが挙げられます。
他にはトイレの数を増やしてあげて行きやすい環境を作ってあげるのも有効です。ペットシーツを多めにひいてあげて負担を軽減してあげるのもいいですね。
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4.口臭が気になる
高齢猫の口臭が気になってきた場合には歯周病や歯肉炎を疑ったほうが良いでしょう。
そのまま放置しておくと猫が口の痛みを感じたり、エサが食べられなくなるなどの問題が起きてしまいます。専門家に診てもらい歯石除去や抜歯で対処してもらうと症状が改善します。
その際には麻酔が必要になるのであまりにも高齢な猫や体が弱っている猫の場合には難しいといわれることもあります。
根本治療ができない場合は、口の中を清潔にしてあげたり、口臭を抑えるためのサプリメントなどでの対策が必要になります。
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5.毛並みが悪くなる
高齢猫になると毛並みもなんだか元気がなくなってきたように感じることがあります。
もちろん年齢によるものが大きな原因ですが高齢猫になると自分で毛づくろいをあまりやらなくなるという理由もあります。
毛づくろいをやらないでいると毛玉が出来てしまうので、それを防ぐためには飼い主が代わりにこまめなブラッシングをしてあげる必要が出てきます。
あまりに頑固な毛玉が出来ている場合にはハサミでカットしてあげると良いでしょう。
自分でやるのが難しいと思ったらペット用の美容室などの専門家にお願いすると良いでしょう。
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6.介護が必要になる
高齢猫は介護が必要になる場合があります。体力の低下や病気などが原因で寝たきりになってしまった猫には飼い主の世話が必要です。
猫を柔らかな場所に寝かせてあげて2,3時間おきに体の向きを変えてあげましょう。長時間同じ体勢で放っておくと体に床ずれが起きてしまい皮膚に傷がついてしまうので注意が必要です。
血行が良くなるようにマッサージしてあげるのも効果的です。
もし皮膚が傷ついた場合にはその部分が化膿しないように薬を塗ってガーゼなどの柔らかいものでカバーしてあげてください。
寝たきりの場合には排泄にも対処してあげなければいけません。猫は自力でトイレに行けないのでオムツを使用してあげましょう。
人間用のものを加工しても使えますが、ペット用も販売されていますので都合のいいものを用意してください。
オムツを使用する際にはつけっぱなしですとかぶれの原因になったりするので外してあげる時間を作ってください。
自力での排泄が困難な場合には刺激を与えて排泄させる必要もあります。
まとめ
愛猫の元気がなくなったときに原因として考えられる6つの変化についてお話してきました。
原因によって対策は異なりますので、まずはどういった変化が起きているのか、その原因として考えられるのは何かを絞り込みましょう。
判断がつきづらいようでしたら、なるべく早く獣医さんに受診されることをおすすめします。